Exhaustion(消尽) 最高裁判決


 Impression v Lexmark (Supreme Court: May 30, 2017)   
国際消尽(使用済のトナーカートリッジの再販):
最高裁特許権の国際消尽を認めた。販売(米国及び外国において)後の使用済トナーカートリッジにトナーを充填し再販する行為は特許法では制限(禁止)できない。

 Bowman v. Monsanto (Supreme Court: May 13, 2013)
特許権の消尽(自己再生可能な特許された種)
最高裁は、特許権消尽の法理は、特許されたものに対しそれが最初に販売された時点で権利が消尽することを確認した。今回の特許対象物は自己再生可能な種であり、当該種を購入した時点で当該種に対する特許権は消尽するものの、当該種を植え付けて栽培される作物(穀物)からとれる第2世代の種には消尽の法理は適用されないとした。その理由は第2世代の種は特許された種を新たに製造する行為による産物であり、特許されたものを新たに生成する行為は侵害を構成する。

 Kirtsaeng v. John Wiley & Sons (Supreme Court: March 19, 2013)
著作権の国際消尽:
最高裁において6:3で「著作権の国際消尽」を認めた。即ち、一度外国において正規に販売される(販売行為が米国領土の外)と著作権は消尽するという”first sale doctrine”を支持した。 これによって、本の購入者が古本屋にその本を販売する行為、あるいは、古本屋が他のユーザーに再販する行為は著作権の侵害を構成しないということが確定した。