米国特許新施行規則仮差止め

2007年10月31日

バージニア州東部地区連邦地裁で仮処分申請認められた。

 


米国時間1031日、合衆国バージニア州東部地区連邦地裁において111日から施行される予定であったUSPTOの新施行規則に対する仮処分の申請が認められました。 同仮処分は同地裁において正式な判決が下されるまで有効であります。

 

従って、出願人は本訴の判決がでるまでの期間、或いは、さらなる通知があるまでは、今回の新施行規則の要件を満たすべくアクションを起こす必要はありません。 しかし継続出願の回数制限・RCEの回数制限・クレーム数の制限に関しては永久的な差止めが認められる可能性が高いとしても関連出願の通知(規則1.78(f))に関しては永久差止めとなる可能性は予想が困難です。 従って、今後の経過Watchingが重要です。

 

 Tatsuo YABE

revised on Nov 03, 2007 

on November 01, 2007

 

   

East.-Dist. Court of Virginia Blocks USPTO From Implementing the NEW Rules!

 

Grant of Preliminary Injunction!!

米国時間1031日、バージニア州東部地区連邦地裁において111日から施行される予定であったUSPTOの新施行規則に対する仮処分の申請が認められました。 同仮処分は同連邦地裁において正式な判決が下されるまで有効であります。

 

従って、米国特許出願人は本訴の判決がでるまでの期間、或いは、さらなる通知があるまでは、今回の新規施行規則の要件を満たすべくアクションを起こす必要はありません、或いは、今回の新規施行規則で規定されている期限等を遵守する必要もありません。 しかし継続出願の回数制限・RCEの回数制限・クレーム数の制限に関しては永久的な差止めが認められる可能性が高いとしても関連出願の通知(規則1.78(f))に関しては永久差止めとなる可能性は予想が困難です。 従って、今後の経過Watchingが重要です。

 

今回の訴訟はSmithKlineBeecham Corp (Glaxoとして業をなす)USPTODudas長官を相手に、以下を法的根拠とし、109日付けで同バージニア東部地区連邦地裁に訴訟が提起されました:

 

(1)             PTOは特許法で保護される権利に実体的な制限を与えるような規則を制定する権限がない;

(2)             PTOに継続出願の数・出願クレーム数・RCEの回数を制限するような規則を制定する権限はない;

(3)             新規則は憲法違反であり、Glaxoの特許権を不当に奪うものである;

(4)             PTOの新規則は既存の継続出願及び過去に培った特許出願の戦略に遡及的に影響するので、そのような規則を履行するのはPTOの権限を甚だしく離脱するものである;

(5)             今回の新規則は公共に対する十分な通知がなく、手続き・方式面でも問題がある;

(6)             新規則は不明瞭であり、どのように遵守したらよいのか出願人に全くもって十分なガイダンスを与えていない;

 

Glaxoは上記理由で訴訟を提起後、新規則の施行を阻止するべく仮処分の申請をし、1031日に口答審理が実施され、審理の終了後、速やかに同裁判所のCacheris判事はGlaxoの仮処分の申請を認める判決を下しました。

 

予想としては来年の初旬に本訴の判決が出る予定であります。 今回の仮処分の判決文(添付)を見ますと本訴において今回の仮処分(継続出願の数を制限:クレーム数の数を制限に関しては)が永久的な差止めとなると予想されますが、訴因として新規則1.78(f)に基づく関連出願の通知義務が含まれていないなど若干不明点が残っていますので、今後の経過をWatching要であります

 

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111日から施行されるであろうと腹を括り、本新規則の対応に各企業・事務所とも多大なマンパワーと時間を投入されたことでしょう。 しかし昨日付けの仮処分でこの努力が無駄になりそうですが、関係者の多くはこの努力が無駄になることを願っております。

矢部達雄

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