(Microsoft
Corp. v. i4i Limited Partnership,
合衆国最高裁での口頭審理 2011年4 月18日 Comment by Tatsuo YABE
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2011年4月18日に合衆国最高裁にて、口頭審理が開かれました。 争点は、審査段階で考慮されなかった先行技術で無効を主張するときの挙証責任の基準は「明白且つ説得性のある証拠:
“Clear and Convincing evidence”:以下C&C基準とも称する」によるべきか、それとも「証拠の優越性:
Preponderance of Evidence: 以下、P基準とも称する」の基準によるべきかである。
過去の最高裁の判決(Festo事件; KSR事件; Bilski判決など)を参酌すると、最高裁はCAFCの硬直的なルールに対しては何らかの緩和策(或いは例外)を認める傾向があるようだ。 拠って、CAFCの判断(本事件および過去約30年間の基本的な判断基準:訴訟で特許を無効にする基準はC&C基準である)が全肯定されることはないとしても、今回のMS社の「審査で検討されなかった引例にはC&C基準ではなくP基準を適用するべき」という主張は、そのままは認められないと考えます。 その理由としては、審査されなかった同程度の関連性のある、或いは、関連性の低い先行技術文献によって無効を主張するときであっても、審査段階で検討されていなかったという事実に鑑み挙証責任の基準を現行のC&C基準からP基準に下げるということに繋がり、282条が本来意図していた「特許の有効性の推定」という条文が実質的に意味をなさなくなり、特許権に対する信頼性の低下となり、同権利に対する信頼を基礎とするライセンス契約、ビジネス、投資、経済活動に対する影響力が多大であり、さらに、現実問題として、無効の基準を引例ごとにC&C基準とP基準というように異ならせた場合に、裁判において実質の審理(特に陪審の判断)が不能になるからです。
最高裁判決が早ければ本年6月頃にはでる(6月9日に判決でました)と予想されます。 いずれにせよ要Watchです。
2011年4月27日
Tatsuo YABE
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本事件の背景:
2007年にi4i社は米国特許5787449号を基に、MS社を相手にテキサス州東部地区連邦地裁に侵害裁判を提起した。 当該米国特許はマークアップ形言語のソフトウェアの技術に関し、MS社のワードXML編集ソフトを侵害対象とした。 MS社は当該特許は、出願日の1年以上前のi4i社の販売行為により102条(b)項の基に無効であると反論した。 MS社は当該販売行為は特許庁で審査されていないので、当該販売行為を証拠として無効を主張するMS社の挙証責任の基準は「証拠の優越性:Preponderance
of Evidence」が妥当すると主張した。 MS社はこの挙証責任の基準を陪審に説示するように裁判官に求めたが、却下され、同地裁は最終的には特許の無効主張を認めず、MS社に290Millionドル(約250億円)の支払いを命じた。 損害賠償金だけではなく、MS社の特定バージョンのワードソフトの販売の差止めを命じた。
同判決を不服とし、MS社は控訴したが、CAFC(3人の判事による通常の裁判)においても地裁の判決が支持された(2010年)。 MS社は、合衆国最高裁に上告し、最高裁が裁量上告を認めた(2010年11月29日)。
以下、4月18日に実施された口頭審理の触りであり、かなりの部分(不明瞭な議論など)が割愛されているということを理解ください。
MS社側の主張:
Hungar弁護士は、本事件に関る先行技術(ON-SALEバーを立証するための証拠)による無効を証明するための挙証責任のハードルがC&Cではないことを主張するために、KSR判決(2007年合衆国最高裁判決)分の中で「先行技術が審査官に考慮されなかった場合には、特許の有効性の推定はかなりの部分喪失した・・・ようだ」を引用した。
i4i社が引用した1934年の合衆国最高裁判決(RCA: Radio
Corp. of Am. v. Radio Eng'g Labs)の「同判決でCardozo裁判官が特許を無効にする挙証責任は無効を主張する側にあり、明白且つ説得性のある証拠がない限りは特許の有効性を覆すことはできない」に対しては、RCAの該箇所は同判決文の単なる傍論にすぎず、また、同判決は発明日の立証に関するものであり、本事件の無効性とは全く識別されるものだと述べた。
さらに、1952年に成立した米国特許法第282条の文言で、「成立した特許に有効性が推定される」ことが規定されているが、有効性が推定された特許を無効にするときの挙証責任に関して言及されておらず、282条の起草者は当該挙証責任を高くするという意図はなかったと主張した。
約30年に渡るCAFCの判決において特許を無効にするときの挙証責任の基準が「C&C基準」であったことに対して間違いと思えば連邦議会が当該基準を変更できたであろうとGinsburg裁判官はコメントをした。
Breyer裁判官は無効の判断において事実認定をC&Cの基準で陪審が行い、最終的な無効判断を裁判官が行うことの問題はなにかと質問した。 また、Ginsburg裁判官は、1952年の特許法を起草するにあたり、282条に特許の有効性を推定することに加えて、さらなる考察事項があったに違いないと述べた。
i4i社側の主張:
Waxman弁護士は、特許法の条文および判例の判示事項からみて、長年用いられた「C&C基準」が正しいと主張した。 さらに、MS側は審査官に考慮されなかった先行技術で無効を証明するときの挙証責任にP基準が妥当するということを裏付ける判例をひとつも引用できていないと主張した。
Ginsburg裁判官の意見のように、審査官に検討されていない先行技術(証拠)で無効の主張がある場合には、当該証拠により重きをおくように陪審にその旨を説示することに同意を示した。
Ginsburg裁判官は、特許庁が関与しなかった先行技術で無効を主張するときの挙証責任に何故そのような高い基準(C&C基準)を要求するべきなのかと質問した。 当該質問に対して、Waxman弁護士は、もしそうでないとした場合に、何かの微妙な間違いに起因し、特許が無効とされた場合に、特許権者、投資家、ライセンシーが被るであろう負の影響の大きさと、当該特許を信頼したる利害関係者の全てに及ぼす影響の大きさ、さらに、合衆国憲法で規定されているように発明者に対して、公衆に発明を開示することと引き換えに、もたらされる利益(排他権)の奨励があると述べた。
Kagan裁判官は特許権の有効性に対する信頼性(Reliance)はPTOでの再審査によって限定されているのではないかと質問した。 当該質問に対してWaxman弁護士は訴訟で無効とされた特許はその全体を抹殺してしまうが、再審査においてはクレームを減縮補正できる機会が約束されていると述べた。
政府側の主張:
Stewart弁護士はRCA判決で言及された挙証基準(C&C基準)と米国特許法第282条の解釈の意味合いを主張した。 MS社のように282条を解釈すると、同条文の第1文節が意味をなさなくなる。 Stewart弁護士は、以下の3つの理由によって特許庁で審査されていない証拠によってもC&C基準が妥当すると主張した:(1) 発明者が自己の発明をすることに対する代償である(一旦権利化されると不用意に無効にはされない); (2) 特許権者の権利に対する信頼性の保護; (3) 特許に同程度の関連性があるが審査されていない先行技術によって無効にされる危険性を回避することの重要性がある。
Stewart弁護士は特許権に対する信頼性は再審査によって制限されていること、及び、再審査は本来無効とされるべき特許権を無効にできる完全なる手法ではない(刊行物しか使用できない)ことを認識するも、同手法が連邦議会が考えるところの専門家(特許庁)による発行された特許権の再審理の手法であり、現在審理中の改正法案において登録後の異議申立制度の機会を拡大しようという動きがあることを主張した。
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考察:(以下全く個人的な見解)
2000年以降、合衆国最高裁が重要な特許案件を審理する機会が増えたと思える。 昨今の最高裁によって以下のような重要事案が審理された。 即ち、2002年のFesto判決、2007年のKSR事件、2010年のBilski事件、それぞれ、均等論の適用に関する制限、自明性の判断基準、及び、プロセスクレームの特許保護適格性に関して判決が下された。 これら3つの重要判決に共通するのは、下級審であるCAFCにおいて、硬直的なルールが判示され、それが適応されたことに対し、最高裁が硬直的なルールの適用を緩和した。
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Festo事件においては、CAFC大法廷において、「特許性に関る理由でクレームの構成要素を減縮補正したときには、経過書類禁反言が推定され、当該減縮補正された構成要素には均等論は適用できない」と判示した。 最高裁は当該均等論適用を硬直的に否定するルールに対して例外的な場合を説示し、CAFC判決を否定した。
KSR事件においてはCAFCの通常の3人のジャッジパネルによる判決、即ち、「引例を組合わせて自明性拒絶をするには、引例のいずれかにTSM(Teaching,
Suggestion, Motivation)のいずれかが存在することが必要である」と判示した。 この判決は実はCAFCの過去の判決とも整合性を欠くもので、最高裁は本判決を否定し、TSMは一つの要件で、TSMテストを硬直的に適用し、自明性判断をするのは間違いであると判示した。 しかしCAFCは2006年のDystar判決でTSMの存在が絶対的ではなく、当業者の常識・一般知識を参酌し、自明性の判断をすることを判示している。 拠って、KSR事件において最高裁はCAFCの過去の自明性判断に対する非整合な部分を正したということになる。
尚、Bilski事件においては、CAFCは大法廷判決でプロセスクレームの101条適格性の判断として1972年の最高裁判決(Benson事件)を引用し、当該事件における最高裁の判示である「Machine
or Transformationテスト」によって101条の適確性を判断するべきであると判示した。 最高裁はMachine
or Transformationテストも一つの判断基準ではあるが、唯一の判断基準ではないと判示した。
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次にこれら3件の最高裁判決の社会的な影響を考慮すると、
Festo判決の場合には殆どないといっても過言ではない。 要は、均等論の適用で侵害判断されること自体が文言侵害と判断されることと比較すると、そもそも例外的であり、同均等論の適用を否定するべく経過書類の禁反言(即ち、特許性の理由で構成要素が減縮補正された)が働くことがさらなる例外的な事情であり、その構成要件に対して、特許性の理由で減縮補正されたとしても引例との識別のために実施された補正ではないなどの反証を可能にしたのが最高裁判決であり、この反証が認められることは稀である。 即ち、特許権者にとってはクレームの構成要素を減縮補正すれば当該補正要素には均等論の適用が凡そ望めなくなるであろうという気構えで実務をするのが現実的である。 拠って、その後のCAFCの判決においてもFesto最高裁判決によって均等論が適用されたということになったケースは極少ない。 然るに、Festo最高裁判決の社会的な影響は余り大きくないと言えるであろう。
次にKSR事件に関して述べるならば、KSR最高裁判決が出た直後は自明性拒絶をする場合にTSMが絶対条件ではないということと当業者の一般常識と知識を十分に考慮することとなったため、特許庁における拒絶(自明性拒絶)が増えた。 但し、2009年前半頃までは特許庁の過剰反応の期間であったと統計的に理解される。 2010年の特許出願許可率の数値はKSR事件の前ごろに略戻ってきている。 拠って、KSR最高裁判決はCAFCの非整合な判決を正したという好適なものであり、実質的に今日において、米国特許許可率が諸外国のそれと比較し、決して顕著に低いものではない。 拠って、KSR最高裁判決も社会的な影響力は今日ではあまり大きいとはいえない。 言い換えると、KSR最高裁判決直後は、同判決によって米国特許全体としてはその平均的な価値は下がるであろうと予想されたが、今日ではそうとはいえない。 寧ろ、元IBM副社長(兼知財部長)のKappos氏が米国特許庁長官に就任した2009年から審査の促進を唱え、拒絶を繰り返すことが特許の品質を向上するものではなく、特許されるべき案件(出願)は許可することが特許の品質に貢献すると審査官全員にメッセージを送ったあたりから特に特許出願の許可率は上昇傾向にあると理解される。
繰り返しになるが、2007年のKSR最高裁判決は当初特許庁の過剰反応により特許許可率の低下が顕著に見えたが、Kappos長官の就任により本来の妥当な審査状態に戻りつつあると言える。 拠って、KSR最高裁判決は過去のCAFC判決の非整合な部分をCAFCが大法廷で審理をするべきところを最高裁がその役割を果たしたと云えよう。
Bilski判決に関して述べるなら、2009年のCAFC大法廷判決での判示があまりにも極端であったと理解される。 本来Bilskiの特許は商品取引のリスクをヘッジするためのビジネス手法に関する方法クレームであった。 しかし、判決文は方法クレームの101条適確性にまで拡大して書かれた。 それも1972年の最高裁Benson判決の判示を引用し、プロセスクレームの101条適確性は「Machine
or Transformationテスト」が唯一のテストであると判示した。 そもそもビジネスモデル関係の101条適確性に焦点を絞り審理し、その判決を出せば大きな間違いをせずにすんだかもしれないが、方法クレーム全てに適応されるルールとして、1972年の最高裁判決(Benson判決)を引用し、それが答えだと判示したものだから振り返ればCAFCはあまりにも行過ぎたと思える。
2010年に最高裁が当該CAFCの行き過ぎた判示を正したので、社会的な影響は大きくなる前に未然に防がれたと理解される。 但し、特許庁の過剰反応で2011年現在いまだに経験不足の審査官から101条拒絶で理解し難い拒絶理由が言及されることがある。 しかしこの現象もやがて消えていくであろう。
上記のように2010年のBilski判決は社会的に負の影響を及ぼすことになったであろうCAFCの判決(2009年)を正したと理解される。 拠って、実務者のレベルで言うならば、2010年の最高裁判決によって、2009年のCAFC判決以前の判断基準に戻ったと理解される。 従って、2010年のBilski最高裁判決の社会的な影響はマクロ的な観点では実質大きくないと言えよう。
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上記したように、重要な特許事案に関する3件の最高裁判決から見る限りではKSR事件を除いて特許の価値に対して大きな影響を及ぼさなかったと言えよう。 またKSR事件はCAFCの過去の非整合な(不確定な)判示を正したと言う点で判決後の数年はその影響(特許出願の許可率の低下と訴訟で無効率の増大により特許全般の価値が下がった)が出たが、その後、落ち着いてきたと言えよう。
上記3件の最高裁事件と比べて、今回の事件(MS
v i4i)はCAFCは創立(1982年)以来、特許を無効にする基準としてC&C基準を肯定してきた。 より正確にはCAFCは創立以来、特許を無効にする挙証責任としてP基準が妥当すると判示した例がない。 また、特許庁で審査された証拠とそうでない証拠で挙証責任を変えるという判示をした例がない。
また、今回の争点は審査官に検討されなかった先行技術でもって無効を主張するときの挙証責任をC&C基準からP基準に下げるべきかどうかであって、もしそうした場合には以下に例示するように、実務上対応が無理になると考える:
例1)
例えばA引例(審査された)とB引例(審査されなかった)の開示内容が似ている場合に、訴訟でB引例に基づく挙証責任をP基準で判断し、A引例に基づく挙証責任をC&C基準で判断することを陪審が理解できるのか?
例2)
C引例(審査された)を主因例とし、D引例(審査されなかった)とを組み合わせ自明性で無効を主張する場合に、C引例(C&C基準)とD引例(P基準)とをどのように運用するのか?
さらに、MSの主張するように、特許庁で審査されなかった引例(証拠)に対する挙証責任をP基準に下げると、その社会的影響は無視できず、ライセンス契約にある当事者間での訴訟或いは確認訴訟が増大する可能性があり、権利の安定性・信頼性が脅かされる可能性があります。
また、民事訴訟の一般ルールとして一旦「推定」が成立するとそれに反証する場合のハードルは高くなる、即ち、P基準からC&C基準になる。 少なくとも282条で成立した米国特許に対する有効性が「推定」されるとあり、発行された米国特許は無用にP基準で(51%対49%)無効にされるべきではないというのが議会の起草者の考えであったと考える方が自然である。 但し、再審査において提示できる証拠は“刊行物に限定される”ものの、P基準で米国特許は無効にできるわけであるから282条の有効性の推定は絶対的ではない。
このように再審査と訴訟での無効を考えると、もし再審査で全ての証拠(刊行物、米国での公知・公用・販売・販売の申し込みなど102条で規定する引例の全て)を使えるならば、282条に基づく「有効性の推定」は絵に描いたもちになってしまい、実質訴訟を提起されると侵害者は再審査において訴訟で使える全ての証拠によってP基準で特許を無効にできる可能性が担保されることになる。 従って、それでは折角特許を取得したにかかわらず特許に対する信頼性が殆ど担保できなくなるので、当業者であれば誰が見ても理解できる刊行物(専門家或いは証人の証言など陪審による事実認定を必要としないバイアスの掛かっていない書面記録)においてのみ再審査で特許を無効にできるように、特許権者の利益と公衆の利益とのバランスを考慮し成立したのが再審査であると理解される。
従って、上記を勘案すると、最高裁は、特許庁で審査されなかった先行技術文献であっても挙証責任をC&C基準からP基準に下げることはないと予想します。 但し、CAFCの硬直的な基準、「C&C基準」に対して何らかの例外を判示する可能性はあると思料します。 いずれにせよ最高裁の判決を要Watchである。
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(まとめ)
上記したように、過去の最高裁の判決を参酌すると、最高裁はCAFCの硬直的なルールに対しては何らかの緩和策(或いは例外)を認める傾向があるようだ。 しかし、今回のMS社の「審査で検討されなかった引例にはC&C基準ではなくP基準を適用する」べきという主張は、そのままは認められないと予想します。 その理由としては、282条の「特許の有効性の推定」という条文が実質的な意味をなさなくなるということと、無効の基準を引例ごとにC&C基準とP基準というように異ならせた場合、法理論としては成立するものの裁判において実質の審理(特に陪審の判断)が不能になるからです。
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また全く予断であるが、米国特許実務者の率直な意見としては、P基準で審査官が出願を拒絶している(或いはP基準によって再審査で特許クレームが無効と判断されている)という現実があるが、P基準では無効になるが、C&C基準では有効になるというその差異が実際にはかなり主観的なもので、客観性あるいは定量的に差異を説明できない。 勿論、刑事訴訟における「合理的な疑いの余地がない」との差異は理解できるが、C&C基準とP基準との挙証責任における差異を実態的に把握するのは難しい。
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問題となった特許は、i4i
(Infrastructures
for Information Inc.,:カナダの会社)のUSP5787449で、1994年6月2日に出願され、1998年7月28日に発行された特許である。1995年6月8日前に出願された所謂特許発行後17年の有効期間がある特許である。当該特許は、ドキュメントのコンテンツとメタコードとを個別に記憶することでXMLのようなマークアップ言語を含むドキュメント編集の手法に関する。
当該特許のクレーム1は以下の通りである。
Claim of US 5787449 (A)
1. A computer system for the manipulation of the architecture and content of a
document having a plurality of metacodes and content by producing a first map of
metacodes and their addresses of use in association with mapped content; said
system comprising:
metacode map distinct storage means;
means for providing a menu of metacodes to said metacode storage means;
and means for compiling said metacodes of the menu by locating, detecting and
addressing the metacodes in the document to constitute the map and storing the
map in the metacode storage means; and
means for resolving the content and the metacode map into the document.