MPEP
608.01(p)
Simulated or predicted test results and prophetical examples (paper examples) are permitted in patent applications. Working examples correspond to work actually performed and may describe tests which have actually been conducted and results that were achieved. Paper examples describe the manner and process of making an embodiment of the invention which has not actually been conducted. Paper examples should not be represented as work actually done. No results should be represented as actual results unless they have actually been achieved. Paper examples should not be described using the past tense. Hoffman-La Roche, Inc. v. Promega Corp., 323 F.3d 1354, 1367, 66 USPQ2d 1385, 1394 (Fed. Cir. 2003).
*******以下官報で注意を促した(2021年7月1日)*********
Federal Register Vol. 86 No. 124 pp35074-35075 2021年07月01日 Prophetic & Working Examples in Application 予想される実施例と現実の実施例の記載の仕方 Summarized by Tatsuo YABE – 2021-07-09 |
明細書において予想される実施例(”Prophetic Example”: 実際の実験に基づかないが予想される実施例)を記載することは許容されている。然しながら、実際には実験をしていないにも関わらず恰も実施したかのように予想例を記載することは不公正行為と判断される可能性がある。また発明者が意図的に予想例を実施したかのように記載する場合には詐欺行為(Fraud)と判断され特許が権利行使不能となる場合もある。
注意:以下、予想される実施例を「予想例 “prophetic example”」と称する。
今回のUSPTOの官報において「予想例 “prophetic example”」を過去形で表現してはならないと忠告しており、ベストな対応としては「予想例 “prophetic example”」と現実の実施例とが識別できるように明細書にラベリング(明瞭に表示)することを推奨している。
日本出願を基礎として米国出願をすると仮定した場合、米国特許明細書の品質は企業の発明者から発明を聞き取る段階で決まる。即ち、弁理士さんが発明者との打合せ時に実際に実施した結果に基づく実施例か、若しくは、机上での検討結果のみに基づくものなのかを確認したうえで明細書を作成することにつきる。さらに明細書作成時に「時制」に注意し表現することが重要であり、さらに翻訳者にも「時制」に留意し英訳することを周知徹底することが重要である。(以上筆者)