Brooks Brothers v. United States

 (Fed Cir: Aug 31, 2010)

米国特許法第292条の「何人も・・・」に関しては何人(競合関係にない個人であっても)当事者適格性があると判断されました。

(特許の虚偽表示に関わる条文292条を違反する行為は米国にとって損害をもたらす行為であると解釈される。

拠って、米国政府に当事者適格性があり、Stauffer氏は米国政府からその権利を譲渡された個人と

理解され、当事者適格性を備える。)


一般当事者によって提起された裁判(qui tam action:刑事的民事訴訟)に途中から米国政府が介入することの正当性を支持しました。

by Tatsuo YABE

on September 07, 2010

   

 

2010年8月3日の口頭審理における以下の争点に関し、CAFCの判決(Brooks Brothers v. United States :Aug 31, 2010)が出ました。

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Staufferは調整型のボータイの製造者、Brooks社を虚偽表示で提訴した。 しかし、連邦地裁は同訴えを、Stauffer氏には当事者適格性が無いとして、訴えを却下した。 米国政府とStauffer氏は同判決を不服としCAFCに控訴し、2010年8月3日にCAFCにおいて、口頭審理が行われ、特に以下の2つの争点に関してヒアリングが行われた: 

1. 競合関係にない原告が、292条を基礎とする虚偽表示を理由に当該被疑者を訴えるための当事者適格性があるのか? 

2. 原告が訴状を提出する初期の段階で、裁判所が292条のアクションに対する原告の訴訟適格性を判断する時点において、米国政府が介入することは正当か? 

合衆国憲法第3章において、連邦裁判所において審理される事案の原告の当事者適格性として、■ 実際の損失、(injuries in fact)と、■ 損失を回復できる可能性 (redressability)が要件とされる。 但し、292条においては「誰でも・・」と規定されている。 この点をどのようにCAFCが判断するのかは、現在数百件にも及ぶ虚偽表示を理由とする裁判に大きな影響を与えることになる。   

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Brooks Brothers v. United States (Fed Cir: Aug 31, 2010)

上記1.に関しては何人(競合関係にない個人であっても)当事者適格性があると判断されました。

(特許の虚偽表示に関わる条文292条を違反する行為は米国にとって損害をもたらす行為であると解釈される。
拠って、米国政府に当事者適格性があり、Stauffer氏は米国政府からその権利を譲渡された個人と
理解され、当事者適格性を備える。)

上記2.に関しても、米国政府の介入は正当であると判断しました。

 

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但し、今回CAFCは292条(何人も・・・)の合憲性(合衆国憲法第3章2条においては case or controversy clause
があり、当該Clauseの意味合いは当事者間での実際の係争が無い場合には連邦裁判所は審理をしないという
意味に解釈されています)に関しては意見を差し控えているようです。


ということで現在米国各地の連邦地裁で提起されている虚偽表示関連の訴訟は維持されることになりそうです。 

 

但し、今回の判決は所詮はCAFCでの3人のジャッジパネルの意見であり、292条の合憲性に関しては言及されていないので、今後の虚偽表示に関するCAFCでの審理で争点となり、判決が下される可能性があります。 或いは今回の判決に対して大法廷での審理を請求する声(当事者のみならず裁判所の友による)が大きくなると大法廷での審理の可能性も無きにしも非ずと考えられます。 今回の判決はでたものの、虚偽表示に関しては今後もしばらく要Watchであると考えます。

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Case or Controversyクローズ(合衆国憲法第3章)に関しては以下URLを参照ください:

http://en.wikipedia.org/wiki/Case_or_Controversy_clause

 

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