トランプ第2次政権における米国商務長官と次期USPTO長官

2025-02-25 by Tatsuo YABE

トランプ大統領の就任により次々と政府の要職が決まりつつある。USPTOの関係でいうとその親分である米国商務省の長官にはトランプ氏と長年交流のあるLutnick氏が就任され、商務省の傘下にあるUSPTOの長官にはDilwodth法律事務所のパートナーであるSquires氏が有力候補である(今後トランプ大統領から指名を受け上院での承認が必要)。Lutnick氏は金融界のアイコンであるがビジネス関連の特許(金融サービス、投資など)の発明者でもある。Squires氏は金融界における著名な知財担当弁護士であり、大学では化学を専攻するも現在は振興技術の分野(「AI」、「ブロックチェイン」、「FINTECH”財務関連技術”」)に精通している。 尚、USPTOの副長官はCoke Morgan Stewart氏がトランプ第2次政権の開始とともに着任している。

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Howard Lutnick
 氏 
Howard Lutnick - Wikipedia
トランプ第2次政権の「米国商務省長官
2/18上院で承認(賛成51票、反対45)

1961 NY生まれ
1983年 Haverford大学(BA)卒業 ペンシルベニア州
1990年 Cantor Fitzgerand(グローバルな金融サービス会社)の社長就任
2001911日(社員658名死亡:CF金融会社の2/3の人員を失う)同時多発テロによりワールド・トレード・センタービル全壊
Lutnick氏は偶然にも子供の幼稚園に送り迎えで助かった。その後、遺族に5年から10年間の間資金援助を続けた。
不屈の精神で技術に投資し、電子トレードプラットフォームを構築し、CF金融会社は規模を拡大し
BGCパートナーを創立し現在12500人が22か国で事業を行っている。

Lutnick氏は金融業出身で、NYで行われるイベントでトランプ氏と頻繁に顔を合わせるうちに親しくなり、付き合いは数十年に上るという。

Lutnick氏はCF金融会社在職中、400件以上の米国特許の発明家でもある。
Howard Lutnick's patent portfolio primarily focuses on the following technologies:

  1. Electronic trading systems and financial technology (fintech)25
  2. Online gaming and gambling systems2
  3. Securities trading systems2
  4. Cap-and-trade emissions trading technologies2
  5. Sophisticated computer systems for achieving complex financial deals2

It's worth noting that many of these patents were issued in the early 2000s, during a period when the USPTO was more receptive to business method patents2


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次期USPTOの長官:(予想)
John A Squires
氏 
https://www.dilworthlaw.com/attorneys/john-a-squires/

トランプ第2次政権の「USPTO長官」になる予定
1984年 Bucknell大学(化学)
1992年 ピッツバーグ大学ロースクール
NY州弁護士

現在ディルワース・パクソン(DP)法律事務所のパートナーであり、ゴールドマン・サックス(GS)の元知的財産最高顧問;
Lutnick氏と同様、Squires氏もFINTECH(金融・技術)に豊富な経験あり。 

USPTOの長官職は35 U.S.C. § 3(a)(1)に基づき、大統領による指名と上院の承認が必要(Presidential Nomination & Senate Confirmation)
法令ではUSPTOの長官は米国市民であり、特許または商標法の専門的な経験と実証された能力を持つこと。Lutrick商務省長官がSquires氏の指名を推進すると予想される。

Squires氏は、GSでは、2000年から2009年まで投資銀行の知的財産部門を設立し主導した。これはLutrick氏がCF金融会社で技術面に深く関与していた時期と同じ。
また、以前にはフォートレスIP投資グループの40億ドルの創設を支援。
DP事務所におけるSquires氏の主たる業務は、AI、ブロックチェーン、フィンテックなどの新興技術の知財。


以下はPatentlyoより
https://patentlyo.com/patent/2025/02/leadership-confirmed-secretary.htm

Squires氏はリストを公表していないが、彼が取り組む焦点は以下が予想される:

特許システムが小規模スタートアップにとってアクセス可能で価値あるものにする。
特にソフトウェア/フィンテックの特許適格性を明確にする(101条の法改正「現在法案」を助長する)。
審査プロセスでのAIツールの使用を拡大し、より効率的で予測可能なプロセスを作る。
審査のバックログを減らし、審査期間を減らす。
特許システムと国家安全保障を結びつける方法を検討する。
USPTO
におけるDEIA活動は廃止。


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USPTO 副長官
Coke Morgan Stewart
トランプ第2次政権開始(2025年1月20日)共にUSPTOの副長官となった。
https://www.uspto.gov/about-us/coke-morgan-stewart




法学(弁護士):
2011年~2021年まで
USPTOで要職に就く。その後、民間の法律事務所の勤務を経てPTOに返り咲き。